<   2009年 06月 ( 3 )   > この月の画像一覧

読み会

夕刻ぼーっと外を見ていると、やがて陽が沈み、すると急に空に赤みが消え、あたりがいちめん藍色になる瞬間がある。そのあとは真っ暗になっていくだけなんですが、なにもかもが海の底に沈んでしまったかのような、そんな30分くらいの時間帯が好きです。

Topographic organization of embryonic motor neurons defined by expression of LIM homeobox genes
Cell, Volume 79, Issue 6, 957-970, 16 December 1994

Requirement for the Homeobox Gene Hb9 in the Consolidation of Motor Neuron Identity
Neuron, Volume 23, Issue 4, 659-674, 1 August 1999

「運動ニューロンのアイデンティティ確立にはHb9が必要」
基本的にはHb9ノックアウトマウスの解析。
MNのpopulationを細かく検討した結果、Hb9ノックアウトマウスではHb9を発現しているはずのMNがV2 interneuron様のmolecular featureを獲得していた(=fate conversion)
しかもこれらのニューロンは脊髄から出て、肋間では一部がBTXとmergeしていた(ただし異常な架橋構造などあり)
横隔膜では既報どおりニューロンは来てない
ということでHb9が失われたMNは「MNではない、なにか」になってしまっているらしい。ちょっと怖い。

A novel role for embigin to promote sprouting of motor nerve terminals at the neuromuscular junction
J. Biol. Chem, 10.1074/jbc.M809491200

「embiginの新たな機能:NMJで運動ニューロン終末のsproutingを促進する」
背景として、いちど神経を取り去った筋肉ではNMJ形成のためのさまざまなタンパクを合成するらしく、foreignな神経終末が来てもそれを受け入れてNMJ形成してしまうらしい。
このとき、具体的にどんなタンパクが合成されてるのか?を調べるべくinnervation時/denervation時のmRNAを比較し、その発現レベルに差があるヤツをスクリーニング→候補にembigin
(NCAM様の構造をもっているらしく、それも候補にあがった理由のひとつ)
embiginは一回膜貫通型の構造をとっていて、細胞内ドメインがシグナル伝達にかかわるだろうと考えられている。
そこでembigin全長の過剰発現マウスと細胞内ドメインを欠いたembigin過剰発現マウスを作出、解析
→前者では終末のsproutingが起こり、後者では起こらなかった
→siRNAのノックダウンにより終末のretractionが起こる、NCAM-/-で増悪
まとめとして、embiginはNCAMのmuscle-nerve間接着を増強させていると。


また助教から仕事が降りてきたのでとうぶん忙しくなりそうです。
[PR]
by 5-gekkostate-3 | 2009-06-10 23:51 | 論文

シュワン細胞分化の下流シグナル

UNIQLOCKを導入した。
ユニクロ大好きですから。


Calcineurin/NFAT Signaling Is Required for Neuregulin-Regulated Schwann Cell Differentiation
Science 30 January 2009:
Vol. 323. no. 5914, pp. 651 - 654
「Calcineurin/NFATシグナリングがシュワン細胞の分化に必要」

今までに知られていた事実;
・NRGやErbBのノックアウトマウスでシュワン細胞が死んでいることから、NRG→ErbBでシュワン細胞の増殖とか生存が調節されているようだ
・Ca influx上昇→Calcineurin (=phosphatase)→NFATのリン酸化解除→NFATが核内に移行・転写制御
①CalcineurinのB1サブユニット (CnB1)をneural crestで落とした(wnt creマウスとのかけ合わせ)マウスを作出
→DRG cocultureにおいてCnB1のphosphatase活性が失われた(NFATのリン酸化解除されず)
→さらに神経をみるとaxon/bundleの比率が落ちる
→myelinationにかかわるタンパクのレベル落ちる
→シュワン細胞自体の生存は正常レベル
→nestin creだとこれらの異常は見られない
ということでシュワン細胞のcell autonomousな影響で、myelinationに障害が出ている
②転写制御をくわしく
NRG刺激によりNFAT promoterが動く(レポーターアッセイ)
さらにNFATのnuclear partnerを探した→Sox10だ!(affinity column→MS)
NRG刺激によるKrox20 MSEの活性上昇がSox10共存によりさらに高くなる(=シナジー効果)、しかもP0 promoterも動く→direct/indirectな調節機構があるっぽい
[PR]
by 5-gekkostate-3 | 2009-06-09 22:59 | 論文

読み会

Nat Neurosci. 2007 May;10(5):615-22. Epub 2007 Apr 15
Astrocytes expressing ALS-linked mutated SOD1 release factors selectively toxic to motor neurons.

ALSは運動ニューロンが死んで、最終的に呼吸困難などで死亡する難病。
家族性ALSの原因のひとつSOD1変異は、どの細胞で、どのように悪さをしているのか。これをvitroで調べた。
Jessell博士の「運動ニューロンが光る」Hb9GFP tgマウスを用い、
脊髄由来のprimary MN (PMN)、ES細胞由来のMN (ESMN)で検討。
MNそのものに変異を入れても細胞が小さいなど、mildな変化しか起こらない。
ところがastrocyteに変異を入れて、MNとcocultureすると生存率がぐっと下がる。
astrocyteそのものではなく、その培養上清をMNにかけても生存率が下がる。
この毒性はMN特異的で、interneuronなどの生存率は下がらない。
さいごに、MNの細胞死はBaxのinhibitorで抑制できる→caspase dependentなアポトーシスか?
という感じ。


Nature 410, 1057-1064 (26 April 2001)
Distinct roles of nerve and muscle in postsynaptic differentiation of the neuromuscular synapse
[PR]
by 5-gekkostate-3 | 2009-06-03 23:51 | 論文

動物の社会性行動を研究中。実験の待ち時間に書きます。


by 5-gekkostate-3

プロフィールを見る
画像一覧

検索

以前の記事

2015年 09月
2015年 08月
2013年 03月
more...

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧