カテゴリ:論文( 36 )

iN細胞

未読ですが。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100128-00000017-mai-soci
体細胞を直接神経細胞にできるのか。。
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by 5-gekkostate-3 | 2010-01-29 09:47 | 論文

synapse elimination

Mechanism of synapse disassembly at the developing neuromuscular junction
Nguyen,Q.T.; Lichtman,J.W.
Curr.Opin.Neurobiol., 1996, 6, 1, 104-112, ENGLAND

ほ乳類の発生途上の神経系では、シナプスの形成/消失が繰り返されている。こういったシナプスのリモデリングによって、軸索が、ある標的に対しては結合を強め、別の標的に対しては完全に撤退することを可能にしている。その代表的な例が、複数の軸索による神経支配から単一の軸索による神経支配へと移行することである。この神経支配の消失は、同じjunctionを支配している軸索間の長期にわたる競争によって引き起こされると考えられる。シナプスの活動は同期しておらず、こういった差が競争のもとになる可能性がある。また、シナプスの活動とは関係なくシナプスが失われることもある。シナプスの活動依存的/非依存的なシナプスの消失をみていくことで、発生期におけるシナプスの再構築のメカニズムが明らかになるだろう(今後に期待。)

Rapid synapse elimination after postsynaptic protein synthesis inhibition in vivo.
McCann CM, Nguyen QT, Santo Neto H, Lichtman JW.
J Neurosci. 2007 May 30;27(22):6064-7

シナプスを維持するのにretrogradeなシグナルがどのような役割を果たすのか調べるため、標的骨格筋での蛋白質合成をin vivoで阻害し、軸索末端においてどうなるか、そのようすをモニターした。12時間以内に、軸索末端は萎縮し、正常な後シナプス部位から退縮し始めた。これは正常な発生におけるシナプスの消失と構造的に似ていた。このことから、標的骨格筋由来の、寿命の短い何らかの因子が、adultではシナプスの維持に働き、発生時にはsynapse eliminationを制御すると考えられる。

因子の候補としては栄養因子、protease inhibor、接着分子か?
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by 5-gekkostate-3 | 2010-01-06 14:49 | 論文

論文など

ざっと見て、とにかく知識を頭に入れることを優先することにする。

Agrin promotes synaptic differentiation by counteracting an inhibitory effect of neurotransmitter
11088-11093 PNAS August 2, 2005

agrinとアセチルコリン(ACh)の、NMJ形成に及ぼす影響について。
agrin ノックアウトマウスはNMJが維持できない。いっぽう、AChが産生されないChATノックアウトマウスではNMJはたくさん(extensively)できる。
ここでagrin, ACh両者が存在しないダブルノックアウトマウス(dko)を作製しNMJの形成を見たところ、NMJは形成されていた。細胞でも同様の結果。
一連の結果から、
→AChは発生期のpostsynaptic siteを不安定化させる
→そしてagrinはAChのもつ「antisynaptogenic」な影響に対抗している
※dkoで完全にレスキューされたかというとそうでもなく、AChRに届いていないfiberがあったり、逆にひとつのfiberが複数のAChRを支配していたりする。
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by 5-gekkostate-3 | 2010-01-01 21:01 | 論文

論文を読む時間ができた

natureから、myogenic progenitor cell関連を2報。
いまだに謎が多い、筋肉の幹細胞について。

A Pax3/Pax7-dependent population of skeletal muscle progenitor cells
nature Vol 435|16 June 2005

 脊椎動物の発生の途上では、胎生期のmyogenesisのphaseにしたがって、骨格筋の形成・成長が促進される。最初期の胎生期の筋細胞のoriginや、それが分子メカニズム的にどのように制御されているのかはよく研究されているが、その後のmyogenesisに関してはよくわかっていない。
 このグループは「Pax3, Pax7(転写因子)は発現するが、骨格筋特異的マーカーを発現しない」という新しい細胞のpopulationを同定した。これらは発生期を通じて胎仔の胴や四肢の筋において、分裂増殖する種として維持される。研究グループはPax3レポーター(GFP)を用いることで、これらのpopulationは骨格筋の前駆細胞であり、その後myogenicになり骨格筋を形成することが明らかになった。発生後期には、これらのpopulationが生後の筋に特徴的なsatellite cellとなる。
 Pax3, Pax7をともに欠損したマウスの筋では、ある程度までしか発達しなくなってしまい、発生初期の筋だけが形成される。Pax3 or Pax7を欠いた細胞は死ぬか、あるいはmyogenicな運命をたどらない。
 結論として、Pax3/Pax7依存的なresident前駆細胞のpopulationはmyogenicな細胞を形作り、骨格筋の形成に重要である。


これは胎生期の話で、adultのsatellite cellでもPax3/Pax7は機能発揮に重要なのかはつい最近まで検討されておらず、それをやったのが次の論文で、予想外の結果が出ています:

Adult satellite cells and embryonic muscle progenitors have distinct genetic requirements
nature Vol 460|30 July 2009

 ほ乳類筋前駆細胞がもつmyogenicなpotentialや自身の生存、成長はPax3やPax7に依存している。(胎生期にはPax3&Pax7, 出生直後にはPax7のみ。)しかしこういった研究はin vitroでしかやられてきておらず、in vivoでの検討はされてこなかった。
 そこで研究グループはinducible Cre/loxP lineage tracingとconditional gene inactivationを組み合わせ、前脛骨筋でmuscle regenerationの検討を行った。具体的には、tamoxifen-inducible Cre recombinase-oestrogen受容体というfusionタンパクを発現するアレル(Pax7もつぶしてある)をもったマウスと、Creの発現依存的にPax7 nullとなるようなアレルをもったマウスをかけ合わせる。これによって、tamoxifenを投与するとCreが発現し、Pax7 nullとなる。このようなピタゴラスイッチ的な仕組みによって、「胎生期ではPax7が発現しているが、adultではPax7が欠損する」ということが可能になり、胎生期でのPax7欠損の影響を回避できる。
 予想外なことに、adultマウスでPax7が不活性化されても、そのsatellite cellはcontrolと同様にmuscle regenerationの機能を果たした。Pax7発現のないこれらのsatellite cellは分裂増殖することができ、sublaminalな定位置を占めることもできる。またさらなるregenerationにおいてもサポートすることができる。さらに、Pax3とPax7を同時に不活性化させても、やはり正常なmuscle regenerationが起こった。様々なtime pointでPax7を不活性化させたところ、Pax7は前駆細胞がquiescenceになるjuvenileな時期までしか必要ではないことが明らかになった。またin vitroで、前駆細胞がadult satellite cellへ移行するときのPax7依存性は、cell-autonomousに変化することがわかった。
 結論として、embryonic→juvenile→adultと個体が成長するにつれて、muscle stem cellはそのgenetic requirementを変えていく。
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by 5-gekkostate-3 | 2009-12-29 20:48 | 論文

木曜日

セミナーで良い質問ができるように、ただ漫然と読むのではなくて書評というか、コメントを書いてみます。

the liprin protein SYD-2 regulates the differentiation of presynaptic termini in C. elegans

nature vol401 23 sep 1999

シナプスではpre/ post双方の細胞表面下でspecializeされた構造体がつくられる。
presynapticな先端にはactive zoneと呼ばれる電子密度の高い構造体があって、vesicleのドッキングや放出を行う。このactive zoneは何で構成されているのか、どのようにしてできるのかなど明らかになっていない。

研究グループは線虫のsyd-2変異体を解析したところ、いくつかのpresynapticタンパクやGFP markerの局在が分散してしまった。(そもそもsynaptobrevinの線虫ホモログ::GFPのスクリーニングでsyd-2がとれてきた)
 →syd-2 mutantのactive zoneは長く伸びる(電顕)
 →しかし、1シナプスあたりのvesicle数は野生型と変わらない
 →synaptic transmissionはややimpaired

syd-2遺伝子産物はliprinと相同性が高い。
liprinはRPTR(recptor proteins with tyrosine phophatase activity)という蛋白質と相互作用する。
SYD-2蛋白質はvesicleの存在と関係なくpresynaptic terminiに局在、cell autonomousに機能発揮。

SYD-2の機能は「シナプスにおけるRPTPシグナリングの細胞内アンカーとして、active zoneを形成する」ことなのではないか?と主張。



SYD-2というタンパクが見つかった初めての報告か。syd-2 mutantで見られたSNB-1::GFPの分散した構造をどう解釈するか?vesicle distributionそのものが変化してしまったのか、SNB-1::GFPとplasma membraneとのassociationが変化してしまったのか。
ただtransmissionがおかしくなっているのでvesicleがあってもactive zoneの形成に不具合が生じているのは確か。
あとRPTPというのを全然しらなかったのでピンと来ませんが、どうもこの時点ではくわしくわかってなさそうでした。

うわーすごい時間かかってしまった。これは続かなさそう・・・
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by 5-gekkostate-3 | 2009-10-15 23:38 | 論文

読み会(二人目)

Killers、かっこ良い。いまさらですが。


SYD-1, a presynaptic protein with PDZ, C2 and rhoGAP-like domains, specifies axon identity in C. elegans
Nature Neuroscience 5, 1137 - 1146 (2002)

発生期の神経においてaxon/dendriteがどう決定されるのか、という話だと思います。
線虫はよくわからない・・・

 神経軸策のidentityは神経前終末側の特殊化(specialization、ピンとこない言葉)によって決定される。
 C.elegansのsyd-1遺伝子のloss-of-function変異
→GABA陽性のMNにおいて、axon限定なはずの「神経前終末側の特殊化」がdendriteでも起こってしまった。(発生初期)
→しかし発生後期における極性転換?(polarity respecification)にはsyd-1は必要ではない

あとは機能発揮に必要なドメイン探し。
 SYD-1タンパクはPDZ, C2, rho-GAP-likeドメインをもち、mature neuronでは神経前終末に局在。
 rhoGAPドメインを欠いたSYD-1→neurite outgrowth/guidanceを阻害。

syd-1は極性の獲得時におけるaxon identity決定に関わるのではないか。



abstractだけ訳しても何が何だかわからないけれど。
あとこれもおもしろそうだった。ゼブラフィッシュのstudyぽい。
Nature Neuroscience 4, 1093 - 1101 (2001) Visualizing synapse formation in arborizing optic axons in vivo: dynamics and modulation by BDNF
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by 5-gekkostate-3 | 2009-10-13 23:21 | 論文

読み会

Rapamycin activation of 4E-BP prevents parkinsonian dopaminergic neuron loss
Nature Neuroscience 12, 1129 - 1135 (2009)

パーキンソン病の話。
常染色体劣性のパーキンソニズムはPINK1やPARK2の変異によって引き起こされ、ドパミン神経の脱落などがその特徴である。

研究グループは、治療につながりそうなpathwayを探すためDrosophila parkとPink1と遺伝学的にリンクしているファクターを同定した。
→translation inhibitorであるThor (4E-BP)がみつかった
→Thor の過剰発現により病理を反映するphenotypeがすべて抑制された(ハエ)

4E-BPはTOR inhibitorであるrapamycin (TOR =Target Of Rapamycin)により活性化
→Pink1変異体やpark変異体のpathologyをある程度抑制(ハエ)、
→PARK2変異をもつ患者由来の細胞においてミトコンドリアの障害も改善

話は変わって、「4E-BPはLRRK2優性変異により抑制される」ことを受けて
LRRK2 ハエホモログのknock down?→4E-BPが活性化、Pink1変異体やpark変異体のpathologyも抑制できた

4E-BPをうまく調節してやればパーキンソニズムの治療に使えるかもしれない。
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by 5-gekkostate-3 | 2009-10-13 22:43 | 論文

CCM2 Mediates Death Signaling by the TrkA Receptor Tyrosine Kinase

ひさしぶりにちゃんと一本読んだ。

CCM2 Mediates Death Signaling by the TrkA Receptor Tyrosine Kinase
Neuron, Volume 63, Issue 5, 585-591, 10 September 2009

NGFの受容体にはTrkAとp75があって、p75がもっぱら神経細胞死をひきおこすと考えられていた。
しかし、近年TrkAも細胞死をひきおこすことがわかった。そのメカニズムは不明だった。

レポータースクリーニング(だったか)の結果CCM2という、脳形成の異常に関連する遺伝子産物がTrkAと相互作用してNGF-dependentなapoptosisをひきおこすことが明らかになった。
さらに欠損体やmutantを用いて、TrkA/CCM2のどの部位が結合に必要で、どの部位が細胞死シグナリングに関係するのかを調べた。
その結果、CCM2はTrkAの膜近傍のphosphotyrosine binding domain (PTB)を介して結合していることがわかった。さらにPTB domainはTrkAと特異的に相互作用するのに必須で、Karet domain (CCM2のもうひとつのsubdomain)は細胞死のシグナル経路につながっていることがわかった。

最後に、ヒト髄芽腫や神経細胞芽腫といった小児癌由来の細胞でCCM2とTrkAを導入するとその細胞の生存率が低下する(たくさん死ぬ)ことがわかった。
これに関連して、じっさいの神経細胞芽腫の患者において、CCM2/TrkAの発現レベルと患者の生存率の関係を調べてみた。統計調査の結果、CCM2/TrkAの発現レベルが高いと生存率が高まることがわかった。(このへんうろ覚え)


ということでスクリーニングから始まりシグナリングを明らかにして細胞、さらにヒトへ、とかなり盛りだくさんでした。
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by 5-gekkostate-3 | 2009-09-26 01:03 | 論文

BDNF関連

Neuronal release of proBDNF
Nature Neuroscience 12, 113 - 115 (2009)

proBDNFと成熟したBDNFは異なる受容体と結合する。これにより、多様な神経活動を可能にしている。
内因性BDNFのisoformを定量する技術を利用して、マウスのニューロン(どのニューロン?)はproBDNFとmatureBDNFの両方を分泌(secrete)することが分かった。
proBDNFとp75の発現レベル(?)はperinatalの時期にもっとも高く、その後adultでは減少するが依然として検出は可能という。
このことから、BDNFの活動は「proBDNFあるいはmature BDNFの分泌」、「p75やTrkBのローカルな発現」により制御されていることが明らかになった。

うーん。アブストだけ読んでもどういう実験をしているのかイメージできない…。
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by 5-gekkostate-3 | 2009-09-06 09:42 | 論文

APPの生理機能

最近の話題。

Presynaptic and Postsynaptic Interaction of the Amyloid Precursor Protein Promotes Peripheral and Central Synaptogenesis
The Journal of Neuroscience, September 2, 2009, 29(35):10788-10801

アルツハイマー病(AD)におけるAPPの役割は知られているが、APPの生理的な機能は良く分かっておらず、議論が続いている。
研究グループは以前、「APPはneuromuscular synapseを媒介し発達させるのに必要である」という報告をしている。今回はAPPをpresynaptic motor neuronあるいはpostsynaptic muscleコンディショナルに欠損させたマウスを作出し、 これらのalleleをAPLP2-null backgroundに掛け合わせた(いずれかでレスキューされることを期待)。
予想外にも、pre/postいずれの部位においてAPPを不活性化しても germline deletionに似たneuromuscular synapseの障害が見られ、postsynapticのAPPはhigh-affinityコリントランスポーターのpresynaptic targetingやsynaptic transmissionに必須であることがわかった(?)。HEK293細胞と海馬由来の初代培養神経細胞とのmixed-cultureアッセイを用い、HEK293細胞にAPPを発現させると、HEK293細胞とcontactしている軸索でsynaptogenesisが促進されることがわかった。 さらにこの活動は神経側のAPPに依存し、APPの細胞外・細胞内どちらの領域も必要であることも明らかになった。APPの細胞内領域はMint1やCaskと複合体を形成し、対応するSynCAM配列でも代替可能だった。
これらのvitroやvivoの研究成果により、APPがシナプス接着分子(adhesion molecule)であることが明らかになった。研究グループは、transsynapticなAPPの相互作用がシナプスの機能を調節しており、APPの接着分子としての機能が阻害されることがシナプス障害やAD病理につながるのではと主張している。
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by 5-gekkostate-3 | 2009-09-04 23:34 | 論文

動物の社会性行動を研究中。実験の待ち時間に書きます。


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